サクソフォンレッスン受講生インタビュー

以前公開しました「大人のレッスン受講生インタビュー」に引き続き、サクソフォンのレッスンを受講しているY.Hさんにインタビューさせていただきました。

フォーレ音楽院をフルに活用し、音楽を楽しむY.Hさん。
フォーレ音楽院との出会いや、音楽にのめりこむ中で感じていることをお聞きしました。

――フォーレ音楽院へ通う前から、サクソフォンのご経験はあったんでしょうか。

はい、高校生の頃に吹奏楽部に入って、サクソフォンを始めました。

実は、高校に入学する前に、自分がサクソフォンを吹いている夢をみて(笑)。その夢に引きずられて楽器を始めたので、楽器は絶対サクソフォンがいいなと思ってました。

最初は、”アルト”や”テナー”など、サクソフォンには何種類かあることということを知らなくて。渡されたバリトンサクソフォンを吹いてました。「夢で見たより大きいな~」と思いながら吹いてましたね(笑)。
アルトサクソフォンを始めたのは大人になってから。アルトサクソフォン歴でいうと、10年もないんじゃないかな。

――フォーレ音楽院はどのようにお知りになったんですか?

社会人になってからは吹奏楽団などで演奏活動をしていたんですけど、その時に縁あって「サクソフォンアンサンブル大樹(※)」に行くようになり、今の講師である安藤先生と出会いました。この先生にレッスンを受けたいなと思うようになり、「レッスン受けたいです!」とお願いしたのが最初ですね。もう5年以上前のことです。
※サクソフォンアンサンブル大樹…安藤講師が代表を務めていたサクソフォンアンサンブルグループ。現在は活動休止。

――安藤先生に習いたいと思われたのはきっかけがあったんですか?

安藤先生の演奏を「サクソフォンアンサンブル大樹」で間近に聞いていたので、安藤先生がいいな、というのは決まっていました。先生の音を聴いたから、というのが一番の決め手ですね。

レッスンの中でも、たまに先生が「こういう風に吹いて」と吹いてみせてくれるんですけど、こうなりたいなー!と思うし、レッスン中にこちらから「先生吹いてください!」とお願いしちゃうときもありますね。

――レッスンはどんな流れで進むんでしょうか。

レッスン時間40分の中で、音出し、音階をやって、エチュード(練習曲)をやって。演奏会の前であれば、演奏会用の曲も聴いてもらいます。うまくいけば、音階→エチュード→曲、と進みますが、音階でつまづいて時間がなくなり、エチュードはとばして曲をやる、という日もあります。だからエチュードは遅れ気味(笑)。

レッスンによっては、曲を聴いてほしくて練習してきたけど、そこまで行きつかず消化不良、みたいな日もあります(笑)。でも最終的には、先生がちゃんと完成まで持って行ってくれますね。

――お仕事と音楽活動の両立にあたって、工夫されていることなどありますか?

レッスンの時は、極力、自分の100%を先生にみせたいなと思っています。
僕は月曜日がレッスンなので、土日のどっちかで練習して、練習したことを忘れないうちにレッスンに持っていけるようにしてます。

レッスンの直前、楽器を出して先生を待っている間にも、10分でもいいからいかに練習するかを考えてます。月曜日のレッスンの日は残業もしないって決めているし、職場にも話してます。

――土日の練習では、フォーレ音楽院のレンタルルームも使ってくださってますよね。

そうなんです。練習する場所があるのは本当にありがたくて。

管楽器吹ける場所ってないあまりないですよね。家はもちろん吹けないですし。自分の音を聴きながら練習するのは大事だと思うので、いつもお部屋を使わせてもらって助かってます。ありがとうございます!

――安藤先生と長く音楽をされてきて、最初とは印象も変わってきているんじゃないかなと思いますが今はどんな印象をもたれていますか?

安藤先生とは、趣味が全然違うんですよね。先生は結構アウトドアで、山登りとかキャンプとかお好きなんですけど、僕はそうでもないんです。のめりこんでやっているのはサクソフォンぐらいで。僕と先生は共通点は少ないんですけど、それでもなぜか安藤先生といると居心地がいいんです。レッスンの時に先生の趣味の話を聴くのが楽しくて。

安藤先生は多くの生徒さんがいらっしゃいますが、みんな安藤先生を慕っているんですよね。居心地の良さをつくるのが上手い方なんだと思います。

――楽器にのめりこむのは、仕事の息抜きになってますか?

息抜きというよりは、ひとりで黙々と取り組んでいる時って、いろんなことを忘れられるような気がします。

それに、演奏会ごとに曲を仕上げていく、達成感が好きなんですよね。
後から録音を聴くと、2・3年前に比べたら上手になってるなと自分なりに感じることができるんです。いくつになっても、成長した自分を感じられるのは楽しいですね。

――ご自分の演奏の録音も聴かれるんですね!

僕は聴きますね~。

ほかの生徒さんの録音も聴いてます。
「演奏会で聴いたあの人のあの演奏、良かったな~」と思ったら、ずっとその録音を聴いているときもあります。身近な人の演奏って、その時の記憶とあいまって、より良いものですよ。

――では、仲間たちのコンサート(発表会)もモチベーションになってるんでしょうか?

そうですね。一人でステージに立って、自分の音を誰かに聴いてもらう機会ってあんまりないんですよ。今は、人前に出る度胸も結構ついてきたのかもしれない(笑)。人前で演奏することに臆さなくなりました。

――お仕事もある中で、様々な工夫をして続けられているのが本当にすごいと思います。

一時期、「サクソフォンアンサンブル大樹」もやって、他の吹奏楽団にも行って、友達とのカルテットもやって、レッスンも行って、と、4つ並行してやっていた時期があって。休みのたびに楽器を吹いていたので、その時期はちょっときつかったですね。

でも、コロナ禍になって集団での演奏活動がなくなり、自然と安藤先生のレッスンだけになったんです。結果として、レッスンに集中できるようになったのが、僕にとってよかったなと思います。一番やりたい事はなんなのかと考えたときに、やっぱりレッスンに通って、レッスン課題をやりたいなという思いがあったので。コロナ禍で、一人で自分の練習に向き合うことになったのが自分にとってはラッキーでしたね。

もちろん、いつかまたみんなで合奏できるようになったらぜひやりたいと思ってます。その時にちゃんと吹けている自分でいたいですね。

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Y.Hさんの講師…安藤岳人(サクソフォン)

熊本音楽短期大学(現・平成音楽大学)卒業。同専攻科修了。同研究科修学。日本クラシック音楽コンクールにて特別賞受賞。 平成音楽大学非常勤講師。福岡女子短期大学音楽科非常勤講師。九州管楽合奏団首席テナー奏者。